この本は、心理学科 君塚研究室が、本牧の文化を掘り下げたノンフィクションマガジンである。
「本牧が漁村だった時代の文化から始まり、西洋文化が入り、戦後の洋楽文化をメインに現在に至るまでの、本牧の地域独特の文化を知ることが出来る!」
得に、現在も本牧でIGを経営している八木さんのインタビューは、当時の最先端の音楽・ファッション・BARを経験してきた話が、読める貴重なマガジンです。
当サイトの、まとまりのないブログの記事を圧縮して、かつ文化的に根底の本牧を知るような内容でした。
本牧と言えば、静かな漁村であった場所に、黒船ペーリの来航によって、様々な西洋文化が入ってきました。そして、外国人遊歩道が作られ、同時に「チャブ屋」なるお店が有名となり、山下公園に外国船が到着するとリキシャマン(人力車)が待ち受けており、本牧のチャブ屋に案内することで海外でも「HOMMOKU」として名が知れ渡りました。
そのチャブ屋では、すでに洋楽が奏でられダンスを踊るという、西洋文化が入って来ます。そして、戦争が始まり一時的に西洋文化は消えますが、戦後すぐに本牧は、接収され更なる西洋文化が入ってくることになりました。
戦後から始まった本牧の有名店では、「イタリアン・ガーデン」、「ゴールデン・カップ」、「ベニス」、「リキシャルーム」、「アロハカフェ」、など開店します。また、音楽においては、「ザ・ゴールデンカップス」、「パワーハウス」が有名で、横浜はもちろん、東京からも日本で一番最初に洋楽が聞ける場所として、最先端の本牧となって大勢の若者が集まって来ました。
現在も、CHIBOWさん、横山剣さん、等のミュージシャンが本牧に在住して音楽活動を続けています。
そんな、西洋文化と密着している「本牧」について、時代背景の流れと、洋楽をメインとして、IGの八木さんのインタビューを交えて書かれてあり、本牧好きには、たまらない一冊となるでしょう!
【八木さんのあとがき】
わざわざ京都から何度も足を運び取材してくれ、話した内容がとても正確、かつわかりやすい記事となっていて、安心、感心しました。地域の文化にのっとって、明日からの日々を暮らしていくにあたり、心が引き締まる思いかな。これからも本牧はCHIBOさん、カベさん、ケンちゃん、マイティクラウンのサイモンくんやクリちゃん(クリスタル・ケイ)たちの楽曲の根底に表現されていくのだろうし、僕は食の文化で表現していこうと生業っていきます。本牧ピッツアドットコム、10年後20年後乞うご期待!
「本牧ピッツアドットコム」は、当サイトでホームページ運用協力しています。
私は、目次を見ただけでワクワクしました。内容は、それ以上です。
「目 次」
Nonfiction
洋楽かぶれ 横浜・本牧/君塚洋一
プロローグ:港と連座した岬の街
1.外国人遊歩道の茶屋
・海を望み丘をめぐる道すがらに
・高級娼館に響くダンス・ミュージック
2.モダン・ジャズ、住宅-あつらえられた「アメリカ」
・接収の街
・進駐軍クラブとモダン・ジャズ
・ディペンデント・ハウス
・接収地のきわの混淆する社交空間
3.ヴェトナム戦争を境に-「残像」を超えて
・帰休兵とリアルタイムのR&Bバンド
・ローカライズされた「アメリカ」の残像
エピローグ:あるコンタクト・ゾーンの追憶
Interview
バー・オーナーが語る本牧/IG(イタリアン・ガーデン)八木弘之
・アメリカ文化との出会い
・ALOHA CAFE-日本人のための「カフェ」の文化
・FENを聴き、リアルタイムで新譜を買う
・八0年代-「何でもあり」の空騒ぎの店
・イタリアン・ガーデンを引き継ぐ
・「伝説の地下室」を行き交うミュージシャン、IGへの移転
・本牧で新しいものが全国区の文化に
・バタくささがしみついた人間の織りなす文化
私の大好きな、写真家の町田さんの写真もカラーで掲載されています!
ミーヨン (著, 写真), 君塚 洋一 (著), 八木 弘之 (著), 栗村 隆太郎 (著), 新道 弘之 (著), カリー 鈴加 (著, イラスト), 中井 大介 (著), 河野 沙羅 (著), 横田 理恵 (著), 角田 彰利 (その他), イーライ・リード(マグナム・フォト) (写真), エリオット・アーウィット(マグナム・フォト) (写真), 町田 昌弘 (写真), 杉全 泰 (写真), 津村朝光 (写真)(2018) 『URBAN NATURE』Vol.02 京都学園大学君塚洋一研究室
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